桐野利秋の新刊

ヒジハラ

気付いたら桐野利秋の新刊が出ていました。


大河に取り上げられて、その内容はひとまず措いて良いなと思うのは新しく史料が発見されたり、出版物が増えたりすることだと思っています。

あと展覧会が増える(重要)。


しかしこうしたブームの時の出版物は玉石混交です。

それまでの間違いがそのまま踏襲されていたり、情報が更新されていなかったり、史実と物語の区別つけろよというものも多いので、このレベルでお金取るのと思うようなものも結構あるのですが、たまには「見つけたー!」と思うような本と出会うことがある。

これは嬉しい。


流石に文字媒体はオフィシャル関係以外は大河ドラマに合わせて作っている…のではないと思うけれど、もう少し突っ込んだもの、読むに堪えるものを増やして欲しいし、内容の質を上げて欲しいと日ごろより思っております。

人の事を偉そうに言えないけれど、でもそんなにやっつけで出版しているの?

そんな事ないと思うんだけれど、最近は頓に安易でキャッチーな方に走りすぎている感じがして、どうもなあ。



まあそれはさて措き。


今回手にしたのは『明治維新に殺された男――桐野利秋が見た西郷隆盛の正体』、もう1冊は『薩摩の密偵 桐野利秋―「人斬り半次郎」の真実 』。


『明治維新に殺された男――桐野利秋が見た西郷隆盛の正体』は新聞に広告が出ていたので知りました。

てっきり西郷隆盛の話だと思ったわ!(笑

出版社と副題から見て西郷隆盛ディスり本かと!

いや、だってこれこの題…どう見ても西郷隆盛の話じゃない…?


本屋で目次と内容をさっと見たのですが桐野の話でした。

びっくり。

参考文献の筆頭が池波正太郎。

びっくり。

マジか。小説か。(あいうえお順のようだけど…けど…)

冒頭土方歳三の「歳サマ」…に対して「桐サマ」…

桐…サマ…?

え?え?桐野最近そんな風に呼ばれてるの…?桐さまなの…?(困惑)

(個人的には歳サマも抵抗がある。歳さんだわー)


あ、これ無理なやつかと思ったのですが、軽くめくってみた所はまあまともな感じだった。

もしかしたらそんなに悪い本ではないのかな?

読んでみないと分からないけど(買ってない)、良さげと思って40ページで挫折した赤松小三郎本のような例もあるからな…(史料曲解凄くて笑えるレベル)


題に関しては以前MVさんに教えて頂いた出版社の方が読者の目を引きそうなものを考えてという、あれかなと思いました。

西郷隆盛の名前入れた方が売れそう、確かに^^;



IMG_6037.jpg



で。

『薩摩の密偵 桐野利秋―「人斬り半次郎」の真実 』ですが、こちらは桐野作人さんです!桐野作人さんです!よっしゃー!

これは昨日買ってきた。

まだ本当に初めの方しか読んでいないけれど、すでに「そうなんだよー!」と思うことが結構あるぞ!(喜


長州絡みで諜報活動していたとか、偵察の一環で天狗党の乱の首領・武田耕雲斎と藤田小四郎(藤田東湖の四男)と面会していたとか、そういうことは一般的には本当に言われませんからね…

天狗党に関しては、そういうことなので「えげつなさ」で書いた『恋歌』に出てこないかと思ったのだけれど、出てこなかった。個人的には少し残念でした。まあ仕方ない。

世間一般のイメージは京の街中で人斬りだろうなあ。

まあそういう方向だと思います。それは田中新兵衛だろと思います。分かって。


※感想は「桐野利秋の新刊、感想」をどうぞ。あまり芳しくなかった…



暇に任せてインスタ見てたんだけど、まるっきり「中村半次郎=人斬り」やわ。

時節柄大河絡みのハッシュタグが多い感じですが、その大河でおもっきし「人斬り」と言うに事欠いて自称してましたからね!やめてー

>この刀で人を斬りまくってたんですね!

>この刀血を吸ってるんですね!かっこいい!

お、おう…

申し訳ない、私にはこの盛り上がりがよくわからない。あのクラスタは私の精神衛生上あまり良くない。


今まで何度か書いてきましたが、私あんまり桐野が世間一般がイメージするような西郷べったりの西郷信者だったとは思っていない。

小松帯刀との方が距離近かったんじゃないの?という。


薩南の風(4)」でも書いたけれど、桐野は西郷とは結構距離があるように思うし、幕末なんて考え方は長州寄りだしなあ。

思想的にも薩摩藩の政治関係者のそれとは大分違う点があったのでは?

立場の違いもあるのでそれは仕方ないと思いますが。

それに西郷だって、大久保に宛てた書簡(長州探索の為に脱藩云々の)から見ると、結構ビジネスライクに桐野を使っていたのではと思うんですよね。


桐野利秋は、私の中では独立した一個の男児という印象が強いです。



今サイト作成で段山の戦い(西南戦争の熊本攻城戦)の真っ最中で本当に辛いw(辛いことばかり

今桐野を読むとちょっと忘れてしまいそうなので、もうしばらく積読かなー


拍手頂きました方、ありがとうございました!

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Comments 4

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ジゴロ  

>大河に取り上げられて、その内容はひとまず措いて良いなと思うのは新しく史料が発見されたり、出版物が増えたりすることだと思っています。
あと展覧会が増える(重要)。

すごいわかります。
その後の事は、もっとすごいわかります。
八重の桜の時の、「會津」付けときゃいいと思うなよ、みたいなのが、これでもかというくらい多かった…

今年も戊辰150年てことで、こちらで言えば、長岡、仙台、會津の合同展示会とか、極めて目をひくものもあれば、そうでないものもチラホラ…
史跡でロックってなんやねん、みたいなイベントもありましたし…

それとアレですよ、大河になると、今まで保管しかしてなかったところを見直すんですよね。
こんなのありました→何故、大河の製作後に…なんてのも、あるある何でしょうかね。

秒速戊辰戦争も終わり、大河への期待は捨てたので、書籍や博物館は頑張って欲しいです。

2018/10/29 (Mon) 18:04 | EDIT | REPLY |   
ヒジハラ
ヒジハラ  
>ジゴロウさん

一種の特需景気(笑)だと思いますので、毎年繰り返されてるんだな、という感じですねえ…
ただ昔の良い本が改めて注目されたりするのはいいなと思っています。
それでも古い本ばかりというのだと寂しいですが。

>史跡でロックってなんやねん

笑。
色々ありますが、大河で注目されて見直されるのはやっぱり良いことだと思います。大河あるあるもそうでしょうし(笑
しかしだからこそ戦国時代と幕末に偏重せず、もっとテーマにする時代に幅を持たせて欲しいなあと思うんですよねえ。

>秒速戊辰戦争

終わったの!?
先日エンディングだけ見たのですが、習志野が紹介されていました。
篠原国幹が出てきたのかな彰義隊の話かな位に思ったのですが、戊辰戦争自体が終わってたんですね。
既に明治か~
近衛の話をしていたので、もしかして今近衛が創設された明治5・6年あたりですか?
西郷を主人公にすると、明治に入ってからは大久保とは時間の流れ方が全然違うと思いますので、間はすっ飛ばせそうですが^^;

2018/10/30 (Tue) 18:53 | EDIT | REPLY |   
なかむらきりの  
大変ご無沙汰いたしております。

桐野作人氏のご著書、作人氏の主張はさておき、内容に2箇所誤りがございます。直接、作人氏にお会いする機会がありましたので、なんとか誤りの指摘だけはしたものの、話す時間はありませんでした。
「薩摩の密偵」もそうですが、内容にモヤモヤが残りました。
「明治維新に殺された男」は買う気が起こりません。図書館に入ったら、読もうかと•••。

今年は例大祭に伺えなかったのですが、桐野利秋生誕180周年ですから、お誕生日は訪鹿します。
春頃、黎明館に桐野利秋の刀が展示されたと聞き、黎明館に問合せしたら、個人蔵の刀を寄贈されたそうです。
俵野の西郷隆盛宿陣跡資料館も別棟の資料室が出来ていて、桐野利秋の刀が展示されていて驚きました。帰京後、HPを調べたら、ちゃんと載っていました。(汗) 

それにしても、NHK「西郷どん」はひどいです。リアルタイムで見る気にはなれず、録画してからなんとか耐えながら見ています。まだ5話分、貯まっています。最終回までには追い付きたいですが。

2018/11/04 (Sun) 18:29 | EDIT | REPLY |   
ヒジハラ
ヒジハラ  
>なかむらきりのさん

こちらこそご無沙汰しております。
本当に積読状態になっておりまして、前置きの段階で止まっております(笑
なかむらきりのさんが「内容にモヤモヤ」と仰る感じでしたら、まだまだ考慮の余地のある感じなのですね。
私の今の段階では、本当に何とか「無学文盲の人斬り」イメージだけでも薄まって欲しいという感じです(志低いorz
池波さんと司馬さんのイメージが強すぎますね…(あれはあれでいいとは思うのですが。小説だし)

誤りでは、ぺらっと見た限りでは西南戦争の緒戦の話で桐野の主張が逆になっている所があるなとは。
しかしご本人にご指摘とは、流石です…

>「明治維新に殺された男」は買う気が起こりません。

そうなんですね^^;(前の赤松本と似たような感じでしょうか?)
それだと私も図書館で良さそうです(笑
というか読まなくてもいいかも

私も何とか今年中に鹿児島に行きたいなとは思っているのですが、ちょっとどうなるか…
俵野の方はぼちぼち刀を写真でUPしている人がいたので、え、そうなんだと思いまして。
これは大河効果でしょうか…
何にせよ新しいものが見られるのは嬉しいですねえ。

「西郷どん」…いや…
教えて頂いて辛うじて中村(大人)の登場回は見たのですが、ハイ…
なんかもう、もう…はい…
鹿児島ではあれは受け入れられているんでしょうか…

2018/11/04 (Sun) 19:06 | EDIT | REPLY |   

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